100歳まで生きることが当たり前になってきた昨今、家の断熱性能が健康に影響するという事はご存じでしょうか。
島野工務店がある栃木県の冬は寒く、宇都宮から北は南東北と言われる程です。
南部の小山市も東京と比べると寒さが一段と違います。
ですが、国の基準では栃木県南部と東京都では同じ断熱性能の家を建ててもいいことになっています。
通常、地域によって国は断熱性能を指定するのですが、栃木県南部と東京都では同じ基準を採用しています。
その事が、栃木県民の健康を阻害しているという事も知らずに。。。
ヒートショックという言葉をご存じでしょうか?
ヒートショックとは急激な温度差が温度の変化によって、血圧に大きな変動を起こし脳梗塞や心筋梗塞などの健康被害をもたらす可能性があるものです。
最悪の場合死に至る事態となります。
人間は気温の変化に合わせて体温調整が必要な動物です。
寒い時は体を震わせるなどして熱を作り、血管を補足して欠量を減らして熱を逃がさないようにします。
その為、寒い時には血圧が上昇します。
逆に暑い場所では血管を広げて熱を逃がすので、血圧が低下します。
つまり、
寒い場所:血管が縮んで血圧が上昇
暑い場所暖かい場所:血管が広がり血圧が低下
となります。
急な温度変化が発生すると、このように血圧が上下し、場合によってはヒートショックが発症します。
軽い状態ではめまいや立ち眩み、重い状態になると呼吸困難、嘔吐、意識の喪失と言った心筋梗塞や、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳卒中が発症する場合があります。
特に、お風呂に入る際が一番危険です。
暖かいリビングから寒い脱衣所に行き、服を脱ぎさらに寒い浴室に行き、熱い浴槽につかる。
この流れが一番危険で、実際に下記データのように夏季よりも冬季の方が「不慮の溺死及び溺水」の死亡者数がおおよそ9倍多い傾向にあります。
また、恐ろしいことに浴槽で亡くなる方は交通事故で亡くなる方のおおよそ2倍です。
※65歳以上を高齢者として集計
参考:消費者庁「高齢者の事故を防ぐために/(別添)高齢者の事故に関するデータとアドバイス等」
令和元年データ
令和元年交通事故死亡者数:2,508人
浴槽における死亡者数:4,900人
もちろん全てヒートショックが原因だとは出ていませんが、冬季の方が死亡者数が多いという事から、ヒートショックが大きな要因であると推測されています。
また、消費者庁もヒートショックを避けるためにも脱衣所や浴槽を温めるよう推奨しています。
上記の事から、家の中は家の外よりも本当に安全かと言うとそうではないという事です。
服を脱いで一番リラックスできる場所が、交通事故よりも危険な場所と言うのは非常に嫌な話です。
そして何より、大切な家族をそういったリスクに晒すと言うのは、私としては絶対に認めたくない事です。
今までは消費者庁のデータをもとにお話をさせて頂きましたが、今度は国土交通省のデータをもとにお話をさせて頂きます。
嫌な話が続くのですが、国土交通省のデータによると栃木県&茨城県が登記死亡増加率で上位1,2を独占しています。
参考:国土交通省「住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する調査の中間報告」
上記から分かることは、日本で北にある北海道及び青森県が冬季死亡増加率が最も少なく、栃木県及び茨城県がワーストの結果を出しているという事になります。
なぜでしょう?
北海道と青森県は寒いです。日本でもトップクラスに寒いです。
ですから、家の断熱性能をしっかりと考え、安心安全な家を建てているのです。
ですが、栃木県と茨城県はいかがでしょうか?
私個人の意見で申し訳ありませんが、国の基準と県民性が悪いと思います。
まず国の基準に対して文句を言います。
別の記事でも説明をさせて頂いていますが、日本には断熱地域区分というものがあります。
地域によって寒さが違うので、断熱性能の基準を地域ごとに決めましょうと言う事です。
上記からも分かるように、栃木県(宇都宮より南)については東京都同じ基準が設定されています。
。。。本当に栃木県と東京は同じ基準でいいんですかね?
栃木県在住の方は分かると思うのですが、冬東京にから帰ってくると栃木県の寒さってレベルが違いませんか?
電車で帰ってくると、一段と寒さのレベルが増しますよね?
しかしながら、国の断熱に対する基準は東京都同じなのです。
おかしくないですか?
東京よりも寒いにもかかわらず、東京都同じ断熱性能を設定しているのです。
私は、だから栃木県が冬になると亡くなる人が多い県ワースト1位なのだと思います。
また、県民性も問題だと思います。
私そうなのですが、特に栃木県南部の人(おそらく茨城県南部の方も)は天気予報について、東京の天気情報を見ていませんか?
残念ながら、南関東と 北関東では気候が全く違います。
ここの地域は冬は寒いです。
ですので、寒い冬に対応できる家を選んでください。
ヒートショックが起こる要因としては、温度差が10℃以上あると危険とされています。
という事は、家の中の温度差を10度以内に抑えることができればリスクを限りなく少なくする事ができるという事です。
別記事<(島野工務店標準の断熱工法)>でも説明していますが、島野工務店の断熱性能はえげつないです。
これは私の持論ですが、病院に行ってお金を払うよりも快適に健康に過ごした方がコストパフォーマンスがいいと思っています。
家づくりは攻めと妥協のバランスだと思いますが、断熱性能は健康と安全のためにも少しは考えた方がいいのかもしれません。